【マンションにかかる贈与税】税金額や控除をわかりやすく解説

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個人から財産をもらったときにかかる税金を贈与税と言います。 年間110万以上の譲渡が行われると税金の支払いが必要で、譲渡されるものは、現金以外にも、マンションや戸建ても譲渡の対象です。特に不動産を譲渡してもらった場合は、予想外の贈与税がかかってしまいます。

マンションを含む不動産は、確かな金額が決まっていません。贈与税の計算には「評価額」を使用することで、不動産の譲渡にかかる税金の算出が可能となり、税金の納税は譲渡された側が行います。 今回は複雑なマンションにかかる贈与税について紹介していきます。  

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贈与税の基本的な知識

贈与税とは一体どういうものなのかを説明します。 ある程度の財産に値するものを親族間からもらってしまったら税金の支払いが発生します。 親族間だから問題ないだろうと思い、税金の支払いを怠ってしまうと更に加算された税金の支払いが必要です。

贈与税とは

贈与税は簡単に言うと、生きている人から大きな財産をもらったときにかかる税金のことです。 つまり個人から財産をもらったときにかかる税金を意味します。また贈与税は、たとえ親子関係にあっても税金の支払いが必要です。亡くなった人からもらう税金を相続税と言います。

どちらも同じような税金となりますが、人から贈与される場合には税金を支払わなければいけません。贈与税の種類は現金以外にも、不動産屋や車なども贈与税の対象です。 贈与税に関して専門的に知りたいかたは、相続税法「第一条の四」や、国税庁「贈与税がかかる場合」を参考にしても良いかもしれません。

一般税率と特別税率の2種類

基礎控除を除いた控除額にかかる税率は、2つの種類に分けられています。それが一般税率特例税率です。特例税率とは直系尊属に該当する人からの譲渡を意味し、もらう人も20歳以上が対象です。

祖父母から孫への譲渡や、両親から子供への譲渡などは、特例税率が適用となります。その他の個人間での譲渡に関しては、一般税率が適用となります。一般税率は次の通りです。

一般税率(基礎控除後) 課税価格税率控除額
~200万円10%
300万円15%10万円
400万円20%25万円
600万円30%65万円
1,000万円40%125万円
1,500万円45%175万円
3,000万円50%250万円
3,000万円~55%400万円

次に特別税率は、次の通りです。

特例税率(基礎控除後) 課税価格税率控除額
~200万円10%
400万円15%10万円
600万円20%30万円
1,000万円30%90万円
1,500万円40%190万円
3,000万円45%265万円
4,500万円50%415万円
4,500万円~55%640万円

それぞれの税率を確認し、どちらの税率が適用されるのか事前にチェックしておきましょう。

土地の評価額を算出する

土地の評価額とは、土地そのものの価値や購入価格ではなく、贈与税などの税金を計算する際に用いられる指標です。土地の評価額の算出は、路線価を基準にしてする方法、固定資産税の評価額に一定倍率を乗じて計算する方法の2つのパターンがあります。

路線価を基準にする場合は、国税庁の路線価図を参考にして、該当の土地の路線価がいくらになるかを確認しましょう。路線価を用いる場合は、土地ごとの補正倍率と土地の面積に路線価をかけて固定資産税の評価額を算出します。

固定資産税の評価額を参考にする場合は、固定資産税通知書で評価額を知り、その地域ごとの倍率をかけて計算しましょう。倍率は地域によって異なるため、都税事務所や市区町村の役場などで確認が必要です。

土地の持分については、登記簿で確認できます。マンションの場合は、専有部分のみが持分となるため、事前に登記簿でチェックしておくとよいでしょう。

参照:路線価図

建物部分の評価額を算出する

建物の評価額は、固定資産税通知書の金額を参考にします。通知書に記載されている金額が、そのまま贈与税の評価額となるため、毎年送られてくる書類を参考にして確認しましょう。

持っているマンションの評価額を算出する

まず実際にマンションを贈与してもらったと想定して具体的な評価額の計算を行います。土地と建物に分け、それぞれの評価額を算出します。

例えば以下のような物件があったとします。

消費税100万円 消費税率10%の場合

100万円÷10%=1,000万円

大まかではありますが、建物評価額としては約1000万円であることがわかります。

そこから物件の損傷具合や築年数などを考慮して金額は順次変動していくようになりますので、建物評価額を算出したい場合は一つの目安にしてみてください。

贈与税の税率を合わせる

評価額を算出したなら、贈与税の税率を合わせて実際の税額を計算します。例えば土地と建物の価値や面積を、次のように設定したとします。

  • 正面路線価:30万円/平方メートル
  • マンション地積面積:1,300平方メートル
  • 持分割合:170分の3
  • 家屋の固定資産税評価額;500万円

まずは路線価とマンションの地積面積をかけて、土地の評価額を算出しましょう。

30万円×1,300平方メートル=3億9000万円

3億9000万円×6000/340000=688万円(千円以下を四捨五入)

これに持分割合の340000分の6000をかけると、土地の評価額は次の通りです。

建物の評価額は固定資産税額評価額と同額のため、500万円です。つまり、両方の評価額を足すと、課税対象額は1,188万円となり、一般税率の40%と125万円の控除を適用すると、贈与税額は約350万円となります。

相続税の計算方法

次にマンションが建っている土地全体の相続税評価額を計算していきましょう。 計算方式は「路線価方式」と「倍率方式」の2つのパターンがあります。路線価方式の計算の対象となるマンションは市街地や首都圏などが中心となります。

倍率方式は市街地や首都圏以外での路線価が通用しない場所にあるマンションが対象となるでしょう。

路線価方式マンション全体の土地の相続税評価額=路線価×地積×画地補正率
倍率方式マンション全体の土地の相続税評価額=固定資産税評価額×倍率

これらのうち、どちらかの方法で計算することで、相続税がいくらになるかが計算できます。 

支払う贈与税を減らす方法

贈与税の課税対象となる場合は、次の特例や制度を活用することで、税負担を減らせます。

  • 小規模宅地等の特例
  • 相続時精算課税制度
  • 配偶者控除
  • 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税

これらの制度を活用することで、贈与税の支払い額は縮小できます。

小規模宅地等の特例を活用しよう

小規模の宅地の贈与の場合は、特例を活用することで評価額を減額でき、贈与税の課税対象額を減らせます。小規模宅地等の特例を活用するには、次の条件をすべて満たす必要があります。

  • 相続開始の直前において、被相続人又は被相続人と生計を一にしていた親族の事業の用又は居住の用に供されていた宅地等であること
  • 建物や構築物の敷地の用に供されていたこと
  • 販売用の棚卸資産などでないこと
  • 一定の限度面積までの部分であること
  • 相続税申告書の提出期限までに分割されていること

土地の広さによる評価額減額の割合は、次の通りです。

宅地の種類2000年12月31日までの相続等2001年1月1日以後の相続等減額割合
特定事業用宅地等330平方メートルまで400平方メートルまで80%
特定居住用宅地等200平方メートルまで240平方メートルまで80%
上記以外の小規模宅地等200平方メートルまで200平方メートルまで50%

それぞれ制度の範囲内の面積分は評価額が減額されるため、相続時に手続きを行っておきましょう。

相続時精算課税制度(生前贈与)を活用しよう

相続時精算課税制度は、60歳以上の両親もしくは祖父母から、20歳以上の子または孫に対し使える制度です。相続時精算課税制度は、お得そうに見えるのですが、実は、そうでもありません。 この制度は個人間での贈与に関して、2500万円まで贈与税を非課税にします。

しかし贈与した人が亡くなってしまった場合、その非課税にしていた贈与分と残っている遺産分もすべて課税対象となるという制度です。つまり時がたつと贈与されていた分、相続分のすべてが課税対象となってしまうのです。

また、相続時精算課税制度は一度使用してしまうと自動継続となります。2,500万円分までの贈与はこの制度を使うと無料です。 しかし60歳の祖父母が孫に2,500万円の贈与をして、更に5年後に1,000万円の贈与を行ってしまうと、結果的に累計3,500万円の贈与を行うことになってしまいます。

最終的には2,500万円の枠を超えてしまうので、贈与税の支払いが必要となってしまいます。さらに相続時精算課税制度は一度制度を利用してしまうと、やめたくても取り消しが行えません。例えば、相続時精算課税制度により2,500万円の贈与をしたあと、再度年間110万円の非課税枠を使って贈与を行います。

そうすると2,500万円以上の贈与となってしまうので、超えた分の贈与税の支払いが必要です。つまり相続時精算課税制度を利用すると、年間110万円の非課税枠は使えなくなってしまいます。

配偶者控除を活用しよう

マンションを贈与した場合には、一般的な配偶者控除ではなく夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除があります

しかし夫婦間であれば、特例の措置がとられています。条件は、婚姻期間が20年以上の夫婦に限られます。条件を満たせば、贈与の際は、基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除が可能です。

特例を受けるための条件は、次の通りです。

  • 夫婦が結婚してから20年以上たっていること
  • 贈与した不動産が住むためのものである(誰かに貸す目的ではない)こと
  • 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与で受け取った不動産に住み続けること

これらの条件を満たすことで、配偶者控除が適用されます。

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税を活用しよう

令和3年12月31日までに直系尊属から贈与を受け、自宅の新築や増築などを行う場合は、住宅取得等資金の扱いになり、一部贈与税が非課税となります。直系尊属とは、父母や祖父母などが該当します。新築や増築の対価にかかる消費税率が10%の場合は、次の金額までの贈与が非課税です。

住宅用家屋の新築等にかかる契約の締結日省エネ等住宅左記以外の住宅
2019年4月1日~令和2年3月31日3,000万円2,500万円
2020年4月1日~令和3年3月31日1,500万円1,000万円
2021年4月1日~令和3年12月31日1,200万円700万円

制度を適用するには、次の条件を満たす必要があります。

  • 贈与を受けた時に贈与者の直系卑属であること
  • 贈与を受けた年の1月1日において、20歳以上であること
  • 贈与を受けた年の年分の所得税に係る合計所得金額が2,000万円以下であること
  • 2009年分から2014年分までの贈与税の申告で「住宅取得等資金の非課税」の適用を受けたことがないこと
  • 自己の配偶者、親族などの一定の特別の関係がある人から住宅用の家屋の取得をしたものではないこと
  • 自己の配偶者、親族などの一定の特別の関係がある人からの請負契約等により新築や増改築等をしたものではないこと
  • 贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅取得等資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築等をすること
  • 贈与を受けた時に日本国内に住所を有していること
  • 贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住すること

これらの条件を確認して制度を適用し、限度額いっぱいまで非課税とすることで、贈与税の負担は大幅に抑えられるでしょう。

ある条件に当てはまれば、贈与税を低くおさえることができる「特例」があります。贈与税の控除ができる特例をしっておきましょう。

贈与税の配偶者控除

基本的に親族間での贈与であっても、税金はかかってしまいます。親が子供に、祖父母が孫へ、大きな財産を渡したくても大きく税金がかかってしまうのであれば、タイミングを考えて実行しなければいけません。

配偶者控除とは

マンションを贈与した場合には、一般的な配偶者控除ではなく夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除があります。 しかし夫婦間であれば、特例の措置がとられています。条件は、婚姻期間が20年以上の夫婦に限られます。条件を満たせば、贈与の際は、基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除が可能です。

特例を受けるための条件

不動産を贈与したときの配偶者控除を受けるには、次の3点に当てはまる必要があります。

  1. 夫婦が結婚してから20年以上たっていること
  2. 贈与した不動産が住むためのものである(誰かに貸す目的ではない)こと
  3. 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与で受け取った不動産に住み続ける事

相続時精算課税制度

相続時精算課税制度は、60歳以上の両親もしくは祖父母から、20歳以上の子または孫に対し使える制度です。相続時精算課税制度は、お得そうに見えるのですが、実は、そうでもありません。

この制度は個人間での贈与に関して、2500万円まで贈与税を非課税にします。しかし贈与した人が亡くなってしまった場合、その非課税にしていた贈与文と残っている遺産分もすべて課税対象となるという制度です。つまり時が経つと贈与されていた分、相続分のすべてが課税対象となってしまうのです

相続時精算課税制度の具体例

例えば60歳の祖父母が5,000万を持っており、孫のために2,500万円分の財産となるものをプレゼントした場合、相続時精算課税制度を利用することによって2,500万円分にかかる税金は0円となります。 しかし祖父母が亡くなってしまい、2,500万円の財産が残されます。

このようになったとき相続する対象が孫であれば、その2,500万円の財産と生存時に贈与してもらった2,500万円分贈与税、合わせて5,000万円分にかかる税金の支払いが必要です。

自動継続には注意が必要

相続時精算課税制度は一度使用してしまうと自動継続となります。2,500万円分までの贈与はこの制度を使うと無料です。 しかし60歳の祖父母が孫に2,500万円の贈与をして、更に5年後に1,000万円の贈与を行ってしまうと、結果的に累計3,500万円の贈与を行うことになってしまいます。

最終的には2,500万円の幅を超えてしまうので、贈与税の支払いが必要となってしまいます。

年間110万円の非課税枠は使えない

相続時精算課税制度は一度制度を利用してしまうと、やめたくても取り消しが行えません。例えば、相続時精算課税制度により2,500万円の贈与をしたあと、再度年間110万円の非課税枠を使って贈与を行います。

そうすると2,500万円以上の贈与となってしまうので、超えた分の贈与税の支払いが必要です。つまり相続時精算課税制度を利用すると、年間110万円の非課税枠は使えなくなってしまいます。

贈与税には申告が必要

基本的に贈与税は贈与された側が納税の申告をします。1年間のうちにもらった贈与額が110万以上の場合が対象です。それでは実際にどのような手順で行うのかについてを説明していきます。

贈与税の申告期限

毎年1月1日から12月31日までの1年間に個人間で財産の贈与を受けた人は、贈与税の申告を行わないといけません。この際の申告は確定申告の期日です。確定申告の期日は翌年の2月16日から3月15日の間ですので気を付けてください。

贈与税の申告方法

贈与税の申告方法は、郵便や信書便による送付や税務署の時間外収受箱へ投函する方法が主流です。また一部の税務署では、日曜日でも申告の相談及び申告書の受付を行っています。

近年「e-Tax(電子申告)」で提出する方法を選択する人が増えています。電子申告であれば自宅のパソコンを使って入力できたメンテナンス時間を除き24時間送信可能だからです。

申告に必要な書類

申告内容によっては各書類を申告書に添付して提出する必要があります。またマイナンバー制度導入により、申告時にはマイナンバーの添付または提示が必要です。

贈与税の配偶者控除の特例

  • 戸籍の謄本または抄本(居住用不動産等の贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成されたもの)
  • 戸籍の附票の写し
  • 控除の対象となった居住用不動産があれば、それに関する登記事項証明書

相続時精算課税の適用

  • 相続時精算課税選択届出書
  • 戸籍の謄本又は抄本といった書類(受贈者の氏名、生年月日、受贈者が贈与者の推定相続人又は孫であることを証明できるもの)
  • 戸籍の附票に関する写し(受贈者が20歳に達した時以後の住所又は居所を証する書類)
  • 贈与者に関する住民票の写しやその他の書類で、贈与者の氏名、生年月日を証する書類
  • 贈与者に関する戸籍や附票の写しなどで、贈与者が60歳以後の住所の書類

住宅取得等資金の非課税の適用を受ける

  • 受贈者の戸籍に関する謄本で、受贈者の氏名、生年月日、贈与者が受贈者の直系尊属に該当することを証明できる書類
  • 源泉徴収票といった対象の年の所得税に係る合計所得金額を明らかにする書類

贈与税の延納

基本的には決められた期間に納税するのが一般的です。しかし例外として贈与税の延納が認められる場合もあります。

延納を受けるための要件

延納を受けるには、下記の条件が該当する場合のみです。

  • 申告による納付税額が10万円を超えている
  • 金銭で一度に納めることが難しい理由がある
  • 担保を提供する

延納の手続き方法

贈与税の納税期限を納付する日までに、延納申請書と担保提供関係書類を所轄税務署長に提出します。税務署長は延納申請書に基づいて延納の許可されると延納が可能となります。しかし延納すると税金には年率6.6%の利子税がかかるので、注意して確認しておきましょう。  

マンション譲渡の際の手続きを理解する

マンション譲渡してもらう場合は、無料で大きな財産を譲り受けることが可能だと思ってしまう方が多いです。しかし、そのマンションが110万円以上の価値があれば、贈与税という税金の支払いが必要です。

後から「税金の支払いが必要だ!」ということに気がついたということにならないためにも、まずはしっかりと贈与税がどれくらいかかってくるのか知っておきましょう。 また夫婦間であれば、特例の措置がとられています。

条件は婚姻期間が20年以上の夫婦に限られ、条件を満たした場合贈与の際は基礎控除110万円のほか、最高2,000万円まで控除が可能となります。 ただし、マンションを贈与するのではなく、売って現金にしたほうがお得な場合もあります。

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