マンション買取の判断基準を仲介と比較してわかりやすく解説
更新日:2020年11月19日
マンションを売却する場合、主に「仲介」と「買取」という二つの方法があります。一般的には仲介でマンションを売却することが多いため、買取はあまり馴染みがないと思います。
そのため、マンションを買取で売却することを検討している方は、「買取」のことを正確に理解した上で自分に適した売却方法であるかを判断することをおすすめします。
そこでこの記事では、仲介と比較しながらマンション買取の特徴を把握した後、買取を判断する基準をご説明します。
マンション売却について知りたい方は、「マンションの売却の流れ|費用や注意点についても徹底解説」の記事をご覧ください。
買取と仲介の違い
「買取」とは不動産会社や買取業者が買主となり、売主から直接不動産を買い取るという売却方法です。一方で仲介は、不動産会社を間に介して買主となる個人を探して不動産を売却するという売却方法です。
売却の仕組みが異なるため、買取と仲介では様々な面で違いがあります。具体的には以下の表に書いてあるような違いです。
比較項目 | 買取 | 仲介 |
---|---|---|
売却価格 | 仲介より安い | 相場価格で売却しやすい |
売却期間 | 短期間で売却可能 | 売却完了まで時間がかかる |
仲介手数料 | かからない | かかる ※(売却価格×3%+6万円)+消費税 |
内覧対応 | 不要 | 必要 |
契約不適合責任 | なし | あり |
秘匿性 | 高い | 低い |
マンション買取のメリット・デメリット
仲介と比較した「買取」という売却方法の特徴が分かったところで、以下のマンション買取のメリットとデメリットをひとつずつご説明していきます。
- メリット
- 売却完了までの期間が短い
- 不動産会社に支払う仲介手数料がかからない
- 購入希望者による内覧に対応する必要がない
- 契約不適合責任がない
- 周囲に売却することを知られにくい
- デメリット
- 売却価格が大幅に安くなる
- 次の入居者が分からない
- 買取に対応している業者が少ない
メリット1:売却完了までの期間が短い
買取の最大のメリットは売却が完了するまでの期間が短いことです。
なぜなら、買取では不動産会社が直接買取を行うため、仲介のように市場で購入希望者を探す必要がないからです。
具体的には、買取の場合2週間~1カ月で売却が完了し、マンションを現金化することが出来ます。一方で仲介は売り出してから成約するまで平均4ヶ月、場合によっては1年たっても売れないこともあります。
メリット2:不動産会社に支払う仲介手数料がかからない
買取では不動産会社に支払う手数料がかかりません。
なぜなら、仲介では売主と買主の間に不動産会社が入ってもらいますが、買取では売主と不動産会社の直接のやり取りであるためです。
具体的には、仲介手数料は「売買価格の3%+6万円+消費税」かかります。
そのため、3,000万円でマンションを売却すると約100万円、5,000万円で売却すると約150万円の仲介手数料が買取ではかからずに済みます。
メリット3:購入希望者による内覧に対応する必要がない
買取では、購入希望者に向けた内覧に対応する必要がありません。
通常、仲介では広告掲載された物件情報を見て、興味を持った人が直接訪問する内覧に次々と訪れます。
そのため、売主はマンションを売り出し中の期間の週末は家にいて対応をする必要があります。
また、事前にハウスクリーニングや家の掃除などをして、清潔な部屋の状態で訪問者を迎え入れることが必須になるため、多くの手間を費やします。
買取では、あったとしても一度不動産会社が価格を決めるために訪れるだけなので、内見対応にかける労力が大幅に少なくなります。
メリット4:契約不適合責任がない
買取では、契約不適合責任がないこともメリットの1つです。
契約不適合責任とは、契約した内容に適合しない不動産を買主に引き渡した場合、売主が負うべき責任の事です。
2020年4月1日から民法が改正されましたが、以前まで適用されていた、売却後発覚した物件の欠陥や傷の責任を負う「瑕疵(かし)担保責任」と内容はほとんど同じです。
仲介の場合、目安として売却後3ヶ月間は売主が契約不適合責任を負う必要があります。
そのため、マンションの売却後に物件の欠陥が見つかれば損害賠償や契約の解消をする必要があります。
一方で、買取では、不動産会社が買主であるため契約不適合責任は免責となります。
メリット5:周囲に売却することを知られにくい
買取では、マンションの同じ階の住民などに売却していることを知られにくいというメリットもあります。
仲介では、購入希望者を見つけるために出来るだけ多くの人に物件情報を伝える必要があります。
そのため、インターネット上の不動産総合ポータルサイトやエリアに配られるチラシなどで、幅広く物件が売り出されていることが広告宣伝されます。
特に、同じマンション内にもチラシがポスティングされることが多く、マンション内に売り出していることがすぐに伝わってしまう恐れもあります。
一方で、買取では直接不動産会社とやり取りするため、情報が外部に漏れにくく秘密裏に売却出来ます。
デメリット1:売却価格が大幅に安くなる
買取の最も大きなデメリットは、売却価格が大幅に安くなってしまうことです。
なぜなら、相場通りの価格で買い取ってしまうと、不動産会社がリフォームなどをして再販する際に、利益を生み出すことができないためです。
利益が出ないと、買取という仕組みも成り立たないため、買取価格が相場より大幅に安いのです。
マンション買取価格の目安としては、市場価格の6割~8割程度です。
たとえば、仲介であれば3000万円で売却出来る可能性が高いマンションを買取で売却する場合、買取価格は1800万円~2400万円になります。
つまり、同じ物件を売却するにもかかわらず、売却方法が違うだけで1000万円前後も手元に入る金額が安くなってしまうのです。
売却するマンションや買取を依頼する不動産会社によって買取価格は変動しますが、割合としては仲介の6~8割程度になることがほとんどです。
※もっと詳しく知りたい方は、「マンション買取価格は仲介の6~8割が相場!価格の調べ方も解説」という記事もご覧ください。
デメリット2:次の入居者が分からない
買取では、売却したマンションに次誰が入居するのか分からないというデメリットもあります。
仲介では、内覧を通じて買い手と直接会うためどのような人柄の人が住むのかが分かったり、住んでほしくないという人に対しては売却を断ることも出来ます。
しかし、買取では不動産会社に売却した後に、誰が購入するのか分かりません。
そのため、愛着があるマンションを雑に使用する人が入居者になるケースや、仲良くしていた隣室の人に迷惑をかけるような人が入居するケースもあります。
デメリット3:買取に対応している業者が少ない
いざ買い取ってもらおうとしても、買取に対応している業者が少ないというデメリットもあります。
なぜなら、すべての不動産会社が買取をするだけの資金力があるわけではないからです。
また、不動産会社が買取をするためには、買い取ったマンションを売れなくても保持しなければいけないリスク・買い取ったマンションを再度販売する集客力も必要になるため、買取でビジネスを出来る会社が限られています。
そのため、大手の不動産会社や買取を専門にしている業者などを探して連絡を取る必要があります。
また、買取には対応していても対応できる物件のエリアや築年数などに条件が設定されていることもあるため、買取に対応している業者を見つけるのが難しいです。
※もっと詳しく知りたい方は、「マンション買取業者を選ぶ基準と流れや注意点を解説」という記事もご覧ください。
マンション買取か仲介かを判断する売却状況
マンション買取を検討している時に、今の状況で本当に買取を選択してしまってもよいのだろうか、と不安に感じることもあるかと思います。
そこで、自分の売却状況を基にマンションを買取で売却するか仲介で売却するか判断してみましょう。
ここでは、買取と仲介それぞれに向いている売却状況を説明していきます。
買取に向いている売却状況
買取に向いている売却状況は以下の4つです。
- 転勤などで2ヶ月以内に売却予定
- 借金返済に大きな現金が必要
- 住む予定のないマンションを相続した
- 離婚ですぐに財産分与したい
それぞれ、なぜ買取が向いているといえるかを説明していきます。
転勤などで2ヶ月以内に売却予定
急な転勤が決まり今住んでいるマンションをすぐに売却する予定があるという人は、買取でマンションを売却することがおすすめです。
急に転勤が決まると、仕事の引継ぎなど引越し以外にもすることが山積みになります。また、あわせて転勤先での居住地を優先的に決める必要があります。
転勤後に、マンション売却の手続きや内覧対応をする必要があることを考えると、仲介ではなくスピーディーに買取で売却した方が得策といえるでしょう。
ただ、転勤まで2ヶ月以上の期間がある場合は買取である必要はありません。なぜなら、マンションは一戸建てに比べて短い期間で売却しやすいため、仲介でも最短2ヶ月ほどで売却出来る可能性があるからです。
売却を完了させたい時期が明確な場合、買取保証を選択してはじめは仲介で売却することを検討してみてもよいでしょう。
借金返済に大きな現金が必要
借金返済などを理由にすぐに大きな現金が必要であるという状況は、買取向きといえます。
借金を返済する場合かならず期限が設定されていると思いますが、期限を過ぎてしまうと延滞金が発生したり利息が増えて結果的に返済総額が増えてしまう恐れがあります。
特に、多額の借金を抱えている方は、延滞による返済総額の増加も大きいです。
そのため、手元に入る価格が安くなったとしても買取によって即座に現金化してしまうことがよいでしょう。
仲介では不動産会社のやりとりだけではなく購入希望者への対応もあるため、精神的に負荷がかかりやすいです。借金返済に集中するという観点でも買取向きといえます。
住む予定のないマンションを相続した
住む予定のないマンションを遺産相続したという方も、実際に買取でマンションを売却する方の中には多く買取向きといえます。
マンションを相続すると、相続人には多額の相続税が課税されます。また、マンションの維持管理のための維持費や修繕積立金は、所有しているだけで毎月固定費として負担する必要があります。
そのため、即時買取でマンションを売却して得た金額で相続税を支払うケースも少なくありません。
特に、相続したマンションの住宅ローンが完済されている場合、買取はおすすめの方法といえます。
離婚ですぐに財産分与したい
離婚が決まり、結婚時に購入したマンションを売却してすぐに財産分与したい方は、買取による売却がおすすめです。
夫婦でいる間は共有財産として所有していたマンションも、離婚をすると現金化してから資産を分割する必要があります。
特に周辺住民に離婚によってマイホームを売却したことを知られたくないという方は、仲介で販売活動をすることなく即時買取してしまうほうがよいでしょう。
また、相手方との関係上今すぐにでも現金化して清算してしまいたいという方にとっても、買取がおすすめといえます。
仲介に向いている売却状況
仲介に向いている売却状況は以下の3つです。
- 出来るだけ高く売りたい
- 住み替えを予定している
- 住宅ローン残債が多い
それぞれ、なぜ仲介が向いているといえるかを説明していきます。
出来るだけ高く売りたい
マンションを出来るだけ高く売りたいという気持ちが少しでもある方は、買取ではなく仲介をおすすめします。
期間は決まっていないが売却を急ぎたいという方のなかでも、せっかくだから出来るだけマンションを高く売りたいという気持ちがあることは珍しくありません。
最低2~3ヶ月ほど売却期間があれば、仲介で低く売り出して早く売却した方が、買取よりも高く売却出来ます。
先ほどもご説明した通りマンションは比較的買主が見つかりやすいため、はじめから買取を選択して売却してしまうと後々仲介にしなかったことを後悔してしまう可能性があります。
そのため、出来るだけ高く売りたい方は仲介で早く・高く売れるコツを理解したうえで、仲介でマンションを売却しましょう。
買い替えを予定している
今住んでいるマンションを売却して新居の購入を予定している方は、仲介で売却した方がよいです。
なぜなら、買い替えでは新居購入の頭金や引っ越し費用など様々なお金が必要になるためです。買取では売却価格が安くなるため、新居購入に充てるお金がなくなってしまう可能性も高いです。
先に新居を購入した場合でも、つなぎ融資というローン制度を利用することで一時的な資金不足を補うことが出来ます。
つなぎ融資には手数料や金利などのコストがかかりますが、2~4割も売却価格が安くなる買取よりも総合的に見ると仲介の方が資金繰りが楽になります。
買い替えでは資金面が大変になることが多いため、仲介でマンションを売却しましょう。
住宅ローン残債が多い
売却予定のマンションのローン残債が多い場合、買取では売却できない可能性が高いです。
なぜなら、買取では売却価格が安くなってしまい住宅ローンが完済できない可能性があるためです。
住宅ローンが完済できないとマンションに設定された抵当権を外すことが出来ず売却することが出来ません。
特にマンションを購入してすぐに売る方などマンションの所有期間が短い場合、仲介を依頼してマンションを売却しましょう。
マンション買取か仲介かを判断する物件の特徴
マンション買取を検討している時に、もし仲介に出しても売れる物件なのか、と不安に感じることもあるかと思います。
そこで、物件の特徴を基にマンションを買取で売却するか仲介で売却するか判断してみましょう。
ここでは、買取と仲介それぞれに向いている物件の特徴を説明していきます。
買取に向いている物件の特徴
買取に向いている物件の特徴は以下の3つです。
- 旧耐震基準で建設されている
- 室内の状態が著しく悪い
- 過去に事故が起きた物件
それぞれ、なぜ買取が向いているといえるかを説明していきます。
旧耐震基準で建設されている
旧耐震基準(1981年5月31日までの建築確認で適用されていた基準)によって建設されたマンションの場合、買取で売却することをおすすめします。
旧耐震基準では耐震基準の震度が小さく、現代で頻発する震度6以上の大地震には耐えられない恐れがあります。
そのため、仲介ではなかなか買い手がつきにくいといえます。2020年現在、築40年以上のマンションは旧耐震基準である可能性が高いです。
過去の修繕などで表面的には目立ったダメージがなくても、築40年にもなると水道管など内部が老朽化している可能性があります。
そのため、仲介で仮に売却出来たとしても、売却後に大きな欠陥が見つかると契約不適合責任により修繕費用を負担しなければならない状況に陥ることも考えられます。
この場合仲介でマンションを高く売却出来たとしても、売却後の修繕費用により結果的に買取より手元にお金が残らない可能性もあるため、買取でマンションを売却した方がよいでしょう。
室内の状態が著しく悪い
室内の状態が著しく悪いマンションも買取が向いています。
仲介でマンションを売却するときに、壁やフローリングなどの内装の状態が悪いと内覧時に悪印象を与えやすく、なかなか買い手が見つからない可能性があります。
リフォームをしてもマンションが売却できるとは限らないため、リフォーム費用だけが無駄になってしま恐れも考えられます。
一方で、買取ではリフォームやハウスクリーニングの必要なく現状のままでも問題なく売却することが出来ます。たとえば、大量のゴミやペット飼育によって、室内のニオイや汚れがひどかったとしても、買取をしてもらえます。
過去に事故が起きた物件
いわゆる事故物件といわれる過去に事件や事故が起きたマンションを売却する場合も、買取をおすすめします。
仲介でマンションを売却する場合、事件や事故があった事実を購入者に対して伝える告知義務が売主にはあります。
マンションの場合、自分の所有している部屋で事件や事故が起こらなくても、隣の部屋で自殺があった・共有部分で転落死があれば告知義務があり、なかなか買い手がつきにくいです。
そのため、過去に事故や事件が起きたマンションの場合、買取で売却した方が売却後にトラブルにつながることもなく安心だと言えます。
仲介に向いている物件の特徴
仲介に向いている物件の特徴は以下の2つです。
- 立地条件が良い
- 築年数が浅い
それぞれ、なぜ仲介が向いているといえるかを説明していきます。
立地条件が良い
立地条件が良いマンションは、需要が高く買主が見つかりやすいため仲介で売却することをおすすめします。
立地条件が良いとは、最寄り駅までの距離が近い(目安10分以内)のマンションや、最寄り駅までの距離が多少あっても人気なエリア(都心部・最寄り駅に複数路線が通っているなど)にあるマンションなどを指します。
出来るだけ早く売却したい方でも、最低でも2ヶ月以上あれば立地条件が良いマンションは仲介でも適正価格で売却できる可能性が高いです。
立地条件が良いマンションは仲介で売り出した後に反響が来やすいため、内覧対応などが大変ですが結果的に早く・高く売却しやすいため、仲介を選びましょう。
築年数が浅い
築年数が浅いマンションは、中古でも買主が見つかりやすいため仲介で売却した方がよいでしょう。
具体的に築15年までの一般的なマンションであれば、買取に出すのがもったいないほどのマンションであるため一度仲介で売却した方がよいでしょう。
築年数経過にともないマンションの資産価値は徐々に下がっていくため、築年数が浅ければ浅いほど相場は高いです。そのため、仲介と買取の売却価格の差が築浅であるほど大きくなりやすいといえます。
【買取vs仲介】売却で手元に残る資金をシミュレーション
マンションを売却する時にやはり気になるのは、どれだけの金額が手元に残るかだと思います。ここでは、買取と仲介でそれぞれどれくらいの資金が手元に残るのか、具体的な例を元にシミュレーションしていきましょう。
シミュレーションで設定した条件
- マンションの市場価格(相場):3,000万円
- 売却までにかかった期間:買取の場合1ヶ月、仲介の場合4ヶ月
- 車一台所有
- 住宅ローン返済中
売却期間は、仲介の場合売り出してから成約するまでの平均売却期間を参考にしました。買取は売却完了まで1ヶ月程度と宣伝している買取業者が多いことを参考にしました。
売却に関連してかかる費用は、売却時にかかる費用と販売期間中にかかるランニングコストの2種類あります。
売却時にかかる費用は、仲介手数料です。販売期間中にかかるランニングコストは、管理費・修繕積立金、駐車場料金、固定資産税、ローン返済額です。
ここでは、1カ月あたりの管理費・修繕積立金、駐車場料金は3万円ずつ、固定資産税は1.5万円、ローン返済額は10万円としています。
シミュレーションした結果
シミュレーションした結果、3,000万円の成約価格がつくマンションを売却した想定では、仲介ではなく買取を選択すると742万1,000円も手元に残る資金が少なくなることが分かりました。
金額に関する項目 | 買取 | 仲介 |
---|---|---|
成約価格(買取価格/売却価格) | 2,100万円 | 3,000万円 |
売却に関連してかかる費用 | 17.5万円 | 175万6,000円 |
売却後手元に残る資金 | 2,082.5万円 | 2,824万6,000円 |
上記の表を基に、売却後手元に残る資金を「成約価格(買取価格/売却価格)」から「売却に関連してかかる費用」を差し引いて求めました。
成約価格は、買取の場合市場価格の約7割になるため2,100万円、仲介では相場通りで売却出来3,000万円になりました。
売却時にかかる費用は、仲介の場合のみ仲介手数料が「(売買価格の3%+6万円)×消費税」かかります。つまり、計算すると以下のようになりました。
そして、販売期間中にかかるランニングコストは売却までに4ヶ月かかった仲介の場合、以下のようになりました。
- 管理費・修繕積立金:12万円
- 駐車場料金:12万円
- 固定資産税:6万円
- ローン返済額:40万円
ちなみに、買取の場合は売却までにかかった期間は1ヶ月であるため、1ヶ月あたりの費用と同額になります。
よって、売却に関連してかかる費用はそれぞれ以下のようになります。
仲介の場合 仲介手数料+管理費・修繕積立金+駐車場料金+固定資産税+ローン返済額=105万6,000円+12万円+12万円+6万円+40万円=175万6,000円
買取の場合 管理費・修繕積立金+駐車場料金+固定資産税+ローン返済額=3万円+3万円+1.5万円+10万円=17.5万円
マンション買取業者の分類とランキング
マンション買取業者といっても、会社の規模や信頼度、得意とするマンションの種類などによって分類があります。また、1位だから良いとは限りませんが、買取再販の年間販売戸数に応じたランキングも発表されています。
マンション買取業者の分類
マンションの買取業者で知っておくべき分類は、大きく3つあります。
- マンションの買取と仲介どちらもする業者
- オーナーチェンジでマンション買取をする業者
- 一棟ビルの買取業者
それぞれ特徴があるので、あなたの状況にあった業者を選べるようにしましょう。
マンションの買取と仲介どちらもする業者
マンションの買取を専門に行うというよりは、仲介業者でありながら買取業も行う業者があります。例えば、以下のような業者です。
- 大成有楽不動産販売
- 長谷工リアルエステート
- 三菱地所リアルエステートサービス
仲介業と買取業を行う業者のメリットは、あなたのマンションを総合的にみて一番良い方法で売却できることです。
もしあなたが、「やっぱり買取ではなく仲介でお願いをしたい。でも担当者や会社は信頼できるので変えたくない…」と思った時、買取しか取り扱っていない業者だと仲介を選ぶことは難しいでしょう。まだ迷っていることがある場合は、買取と仲介をどちらも扱っている業者に相談すると良いでしょう。
オーナーチェンジでマンション買取をする業者
オーナーチェンジとは、賃貸中のマンションでも、居住人がいる状態のまま売買することです。つまり、あなたがお持ちのマンションに誰か賃貸人がいたとしても、マンションを買い取ってもらえる業者です。例えば、以下のような業者です。
- スター・マイカ
- コスモスイニシア
オーナーチェンジをすることによって、賃貸人がいるから売れないという状況を解消することができます。ライフスタイルや住環境の変化など、何かの理由ですぐに現金が欲しい場合は、オーナーチェンジ物件を得意とする業者を選ぶと良いでしょう。マンションをスムーズに買取してもらえるからです。
一棟マンションの買取業者
一棟マンションを扱うマンションの買取業者は、以下のような業者です。
- リビタ
- ベストランド
一棟もののマンションを買取する業者は、一棟でまるっとマンションを買取したのち、マンションの価値を高めたうえで高い賃料で再販したり、一室単位で分譲したりします。その交渉力や販売力が高い業者ほど、高い金額でマンションを買い取ってもらえるでしょう。
マンション買取業者ランキング
マンション買取業者のランキングは、以下の一覧表のとおりです。
順位 | マンション買取再販の業者名 | 年間販売戸数 |
---|---|---|
1位 | カチタス | 4305戸 |
2位 | フジ住宅 | 1707戸 |
3位 | 大京穴吹不動産 | 1511戸 |
4位 | リプライス | 1496戸 |
5位 | ベストランド | 1463戸 |
6位 | インテリックス | 1352戸 |
7位 | イーグランド | 931戸 |
8位 | レジデンシャル不動産 | 913戸 |
9位 | スター・マイカ・ホールディングス | 886戸 |
10位 | オークラヤ住宅 | 764戸 |
リフォーム産業新聞「【買取再販年間販売戸数ランキング2020】」
1位のカチタスは、調査開始をしてから7年連続で1位となっています。近年、マンションの買取市場は盛んになっているため、新しい業者の参入もみられます。
市場が活性化しているということは、それだけマンションを買う側である需要が多いことの表れですので、マンションを買い取ってもらう側(あなた)としても有利にマンションの買取を進められるかもしれません。
マンション買取業者を選ぶコツ3つ
マンションの買取業者を選ぶ時の3つのコツを紹介します。
- 複数の業者でマンションの相見積もりをとる
- 買取のチラシを安易に信頼しない
- マンションの買取保証をしてくれるところを選ぶ
コツ1:複数の業者でマンションの相見積もりをとる
マンションの買取を成功させるためには、最初から1社に絞って査定を依頼するのは避けるようにしましょう。その理由は、買取業者によって査定額が異なるからです。
複数の業者に査定を依頼すれば、査定額を比較できます。しかし、複数の業者に出向いて1社ずつ査定を依頼していては時間も労力も必要です。時間や労力を極力かけずに複数社に査定を依頼するなら、一括査定サイトの利用が便利です。
一括査定サイト「イエウール」の場合、全国各地を網羅しているのでどのエリアにあるマンションでも安心です。査定を依頼できる業者の数は最大6社で、1,600社以上の業者と提携しています。
コツ2:買取のチラシを安易に信頼しない
「マンションの買取をします!」といったチラシを安易に信頼しないように気を付けましょう。
マンション買取のチラシが自宅のポストに届いていることがあると思いますが、チラシにかかれていることに少し疑問をもつと見えてくることがあります。
例えば、以下のような表現には注意が必要です。
- ○○万円で買取します
- 最短〇日で現金化
- どんな物件でも買い取ります
- 購入希望者がいます
チラシなのでなるべく人目を引くように作られています。ですがその中には、根拠のない情報だったり、嘘ではないにせよ誇張された表現があったりするからです。
安易にチラシだけで業者を信用はせずに、実際に会って担当者の印象をみてみたり、業者のホームページや口コミをみて、安心できる企業かを見わけることが大切です。
コツ3:マンションの買取保証をしてくれるところを選ぶ
マンションの買取を依頼する場合、買取保障サービスがあるかをみてみましょう。
買取保障とは、一定の期間を定めたうえで、はじめは仲介として契約をしておき、期間がすぎたタイミングで買取を保証してもらうサービスのことです。
例えば転職で来年4月までにマンションを売りたい、でも半年以上期間があるので可能背があるなら少しでも高く売りたいという場合に便利なサービスです。
買取保証をしてくれるかは、ホームページを確認したり、業者に相談したタイミングでサービスがあるかを確認すると良いでしょう。
買取か仲介か判断してマンションを売却しよう
買取という売却方法を把握したうえで、売却状況・物件の特徴を基に買取か仲介か判断することは出来たでしょうか。
買取では査定価格が買取価格につながります。査定価格は不動産業者によって変わってきます。
複数の業者に査定を依頼し、高い金額の会社を見つけましょう。複数社へ一括査定を依頼するに際しては便利な一括査定サービスがあるので上手に使って手間を省きましょう。
一括査定を依頼するならネット上で不動産の無料一括査定が可能なイエウールがおすすめです。
国内の大手不動産会社はもちろんのこと、地元に密着した優良不動産会社も含めて、全国の厳選された1,600社以上から、最大6社の査定を受けられます。
複数社と比較することで売却価格に100万円以上差がつくこともよくある話です。イエウールで一括査定を行い、よりよい不動産会社をみつけましょう。
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